体は使い方で作られます。
それは運動量だけではなく、生き方も関係してきます。
ハラの力、丹田力は、
武道や、エクササイズでつくものではなくて、
その人の生き方でついてきます。
インナーマッスルなどのコアトレーニングは
限りなく近いのですが、イコール「ハラのの力」ではないようです。
コア筋の使い方に、
「受け止めて、負荷を抱えながら、でも前を向いて生きていく」というような心と体の使い方がハラの力を育てます。
武道で丹田力を育てるのはそういうことだと思います。
毎日、長い間体をみてきましたが、
やはりインナーマッスルがしっかりしている人や
ハラの力がある人は少ないです。
これは運動不足、ということだけではないのです。
ハラが育つ生き方というのは、
人に頼らずに、かつ、周りの人や、家族の面倒を見ながら生きるような生き方です。貧しくて、子どもでも働かなければならないような国だと
小さな子どもでもハラのある顔、まなざし、体つきをしています。
「私、芯がないんです
。」
「もっとハラの力をつけたいんです
。」
ハラの力のないことを恥る人が多いのですが、
私は恥ずべきことではないと思っています。
ハラが育たなかった、ということは
まわりに、その人に代わって、責任をとってくれる人がいたから、ということです。
その人が生きていく上で、負荷がないようにと
いつも愛
を注いでくれた人がいた、ということです。
たしかにそれが行き過ぎて、
ハラは育たなかったかもしれない。
だけどその人は、とても愛されて、大切にされて育ったのです。
変な言い方ですが、
不幸や逆境にさらされずに育ってきた人は、ハラは育たないのです。それは恥ずべきことではなく、
幸せに思っていいこと、
そして今まで不幸にさらされないように守ってきてくれたまわりの人たちに
感謝していいことなのです。ハラなんて、これからいくらでも育てられます。
まずは、自分の幸せに気づいてほしいと思っています